|
ストレス解消に効果的 自己暗示でリラックス 自律訓練法 防衛医大・柏瀬助教授に聞く 入社や入学などで環境が変わると、体調を崩しやすい。 緊張が続いてストレスがたまり、心身に変調を来たしたりする。 その予防法としての 「自分でできる自律訓練法」 について、防衛医科大学校(埼玉県所沢市)精神科医の柏瀬宏隆・助教授に聞いた。 ストレスは、よく人生の調味料に例えられる。 適量なら人生の味付けに欠かせないが、多過ぎると味そのものを損なうというわけだ。 実際、過剰なストレスは、心身症などいろいろな病気の要因となっている。 こうした病気の治療法の一つが自律訓練法だが、これは予防にもつながる。 「上がり防止にも」 「自律訓練法は、自己暗示によって深いリラックス状態に導き、心身をコントロールする自己調整法です。 自律神経失調症や心身症などの病気の治療以外に、ストレス解消l、上がり防止、集中力や持続力の増進にも有効です」 自律訓練法には、標準、特殊、黙想といった練習プログラムがあり、基本となるのが標準練習。 中でも簡単に出来、効果的なのが ①心の準備 ②重感練習 ③温感練習だ。 まず心の準備は、腹式呼吸で深呼吸を数回繰り返す。 具体的にはお腹でゆっくり息を吸い、肩から力を抜きながらゆっくり吐く。 「その際 『気持ちが落ち着いている』 『気持ちがとてーも落ち着いている』 と、頭の中でゆっくり繰り返すとが大切です」 腹式呼吸 何度もゆっくりと 筋肉緩み血行改善 次に、重感練習では両手、両足が重いという感じを得る。 「右利きの人なら、まず右手に意識を集中して 『右手が重い』 『右手がとてーも重い』 という言葉を、やはりゆっくりと繰り返します。 それが実感できたら、同様に左手、右足、左足へと進めていき、最後に 『両手、両足がとてーも重い』 と、全身で感じられるようにします。 左利きの場合は、左手から始めるといいのです」 最後の温感練習は、両手、両足に温かい感じを得る練習。 重感練習と同じく、利き手から順番に 「手が温かい」 「手がとてーも温かい」 と頭の中で繰り返しながら、両手、両足に温かさを感じられるように進めていく。 「重感練習で筋肉が緩むと、それまで圧迫されていた毛細血管が広がり、血行がよくなります。 それだけでも皮膚温度は上昇しますが、さらに温感練習によって、より温かい状態に出来ます。 その結果、脳幹部にある感情中枢が調整され、イライラ感や不安感が減少するのです」 「取り消し」が必要 また、脳幹部には自律神経の中枢があり、それも安定すると考えられている。 なお、練習プログラムを終えた後には、両手オ閉じたり開いたり、背伸びをしたりするなど、「取り消し動作」を忘れないこと。 ストレスと上手に付き合えないと、さらにそれがストレスになって悪循環に陥るケースが少なくない。 それを断ち切る意味でも、こうした自律訓練法は有効といえよう。 -中国新聞より抜粋- |
![]()
|
自律訓練法でリラックス 家庭でストレス解消 ストレスは現代社会では避けられないが、その緩和に役立つのが自律訓練法。 心身医学の現場で行われているストレス対処法で、広く有効性が認められている。 家庭で応用できる自律訓練法について、日本大学板橋病院(東京都)心療内科の三輪雅子さんに聞いた。 1日3回 内臓の動きも改善 緊張を強いられた状態が続くと、だれでも、心身両面でリラックスできなくなり、体調を崩しやすくなる。こうしたストレスのかかった状態を緩和するには、まず身体的にリラックスすることが求められるが、自律訓練法は、身体を整えることによって心を整える方法だ。 「自律訓練法によって、全身の筋肉の緊張をほぐし。血流を良くすると、内臓の働きも良くなります。 さらに、身体をリラックスした状態にすると心もリラックスでき、心身のバランスが図られます。」 自律訓練法は、正式には専門の医師や心理士に就いて行うが、単にストレス対処法として家庭で行う場合は次のような方法があるという。 第一に、自分がリラックスできる環境を整える。 その際、寝ていても座っていてもいいが、時計、眼鏡、ベルトなど体を締め付けるものは外す。 次に、軽く目を閉じて、頭の中で「気分が落ち着いている」という言葉を三回繰り返す。 「そのときに、意識的ではなく、自然にリラックスした状態を感じられるといいのです。 最初は難しいでしょうが、入浴中や芝生に寝転がっているシーンなどをイメージすると効果的です」 自律訓練法は、1日3回ほど行うのが原則だが、心身ともに緊張がすっかり緩んだ状態になるので、終了後はそれを解消して、極度の緊張に戻すための動作が必要になってくる。 「具体的には、両手を握って開く、両腕を胸に引き付けては伸ばす、伸びをして深呼吸をする、といった動作をそれぞれ3回行ってください」 こうした過程を経て、自然に気分が落ち着くようになれば、さらに「両腕両足が重たい」「両腕両足が温かい」をやはり頭の中で3回繰り返す訓練を加える。 「最初から両腕が重い、あるいは温かいなどと思わないで、右腕が重いといったように、一つずつ自然に感じていくのがポイントです。 そしてすべての過程が終了後に、解消するための動作を行います。 また、訓練中に気分が悪くなったときなどにも、解消動作が必要です」 これらの訓練は、体得して効果が出るまでには時間がかかる。 焦ったり、過度に入れ込んだりすると逆効果になるので、根気よく続けるとよい。 -中国新聞より抜粋- |
